「不撓不屈」を観に行った。
「金融腐食列島・呪縛」以来、経済エンターティメントというジャンルができて?「陽はまた昇る」(西田敏行・VHSの成功)「燃ゆるとき」(中井貴一・日清カップヌードルのアメリカ進出)につづき「不撓不屈」(滝田栄・TKC税理士会を生んだ男)と続いているんですが。
「不撓不屈」は「燃ゆるとき」を観に行った時と同じように、原作が「金融腐食列島」と同じ高杉良だからと行ったのですが、やはり「金融腐食列島」ほどの興奮は感じさせてもらえませんでした。
これはやはり監督の差なのかもしれません。
「不撓不屈」も「燃ゆるとき」も主人公たちは力強い言葉で語ってくれるのですが、「金融腐食列島」の時のような言葉による快楽、画面による快楽がないのです。「金融腐食列島」のあのスピーディかつシャープで一瞬足りとも目が離せない、まるでスポーツ実況を見るような感じのあのわくわく感がない。
ああ、そう。スポーツ感覚。キャラクターに思わず「がんばれ!」って応援したくなるようなあの感じ。
小説なんかでわけもわからずひきこまれるのを作者の筆力がある、っていうけど、「金融腐食列島」のあの力ってなんなのかな? 映画力?
金融腐蝕列島 呪縛
原田眞人 役所広司 仲代達矢
こうなったらやはり監督の出世作と言われる「KAMIKAZE TAXI」を観て確認するしかないかもしれない。でもヤクザ映画なんだよなあ………
あ、監督は「原田眞人」。今調べたら「狗神」とか撮ってるんだ。そして「突入せよ、浅間山荘」もだ。
「浅間山荘」はビデオで観たけどよかったな。そういえばあれも「金融腐食列島」と似た色だった。
「KAMIKAZE」よりさきに「狗神」見ようかな。
あ、「不撓不屈」だけど、国が民間をいじめはじめるとヤクザよりたちがわるいな、ということだ。
突入せよ!「あさま山荘」事件
原田眞人 役所広司 椎名桔平