あいにくその前のセイザーXは撮り損なったんでよくわかんないんだけど。
最終回かと思うばかりのつめこみ方で、もしかして1時間スペシャルだったんだろうかと思わず時計をみたりする回だった。
なんかわかんないけどぼろぼろになってるジャッカルは、ブレアードの制止もふりきりまたもやシャークに挑む。シャークは本当はネオデスカルがパワーアップして襲ってきてるもんだからはそれどころじゃないんだけどさ。
「ジャッカル……やらなければならないのか……」
タックンもパワーアップしたネオデスカルにはごろんごろんやられているし、アドの戦艦ではゴルドさんが被爆。「ノープロブレムカンチョウ」ってそのまま気絶すンな。
そこへ「こんなこともあろうかと」秘密裏に製作されていたロボットの中身が登場。あんな複雑なものをどうしてタックンのじいちゃんが一人でつくれるのかわかんないけど、とにかくその中身に戦艦を装着させて3体のセイザーが並んで総攻撃。それズル……(げほげほ)。
一方ジャッカルは必死でシャークにくらいつくも(先週ついたらしい)怪我が元で満足に戦えない。それでも「シャークを倒すのは俺だ」と悶えるジャッカルにブレアードの魂にも火がついた。「ジャッカル、おまえってやつは……」
で、倒れたジャッカルにかわってブレアードがロボットを動かしてシャークに襲いかかる。
「その声……ブレアード? なにやってんだよ!」とタックンに怒鳴られつつも「うるせえ、これはジャッカルの戦いだ」と返すブレアード、すてき。
ジャッカルはそんなブレアードを見て「バカだな……」と微笑を浮かべる。
漢魂に燃えるブレアードがシャークを圧倒、「見たか、ジャッカル、シャークのやつ手も足もでないぜ! なあ、ジャッカル!」
喜ぶブレアードが振り向くとすでに息絶えているジャッカル。
えええええーーーー???
こんな能天気玩具購買促進番組でなんでこんなシリアスな死を迎えなきゃいけないの??
「ジャッカル……そんな、これからだってのに……」
ジャッカルを抱きしめ天を仰ぎ叫ぶブレアード、その気配にはっとするシャーク。
夕日の中、ジャッカルの墓に彼が最後まで持っていた彼とシャークの認識票をかけてやるブレアード。
(冬眠カプセル?にはいっていたジャッカルに、シャークが最後に置いていったものらしい)
「死ぬまで戦って……いったい何が残ったんだ、ジャッカル……」
美しい黄昏の中立ち尽くす男。
この言葉の少ないロングショットは幾千の言葉を尽くすより戦いのむなしさを現しているベストシーン!
「死ぬまで戦い続けるのか」
ブレアードの脳裏に夕べのジャッカルとの会話が浮かぶ。
「お前はどうなんだ」
「俺は……戦う以外にもいろいろいいもん見ちまって……正直今はなにがしたいかわからねえ」
「そいつは──気の毒にな」
でも本当は。
本当はお前、違うことを言いたかったんじゃないのか?
気の毒にな、って、それは戦い以外見つめることができない自分自身に言ったんじゃないのか。
俺はお前にもっといいものを見せたかった。
機械がぶつかりあう火花じゃなくて、みんなで見つめる線香花火の火、硝煙の匂いじゃなくてみんなでたべる夕飯の匂い、恐怖と怒りに満ちた顔じゃなくてたくさんの笑顔を。
お前は星の美しさも花の優しさも日差しの柔らかさも知ろうとはしなかった。
そんなに──それほどシャークが憎かったのか。自分を捨てたシャークが憎くて、すべての美しいもの、愛するものを自分の心ごとすてなきゃならないほど……その心の中にはシャークがいたのか。
心がある限りシャークがお前の中にいるから。
でもジャッカル。駄目なんだ。
憎しみからは何も生まれない、何も戻らない。
会話も抱擁もまなざしも拒否して、シャークの死だけを望んで。
でもそこで終わりじゃねえか。
シャークの死を手に入れたら、お前そこで終わりじゃねえか。
「死ぬまで戦って……いったいなにが残ったんだ……」
妄想はここまでにして。
ようやくネオデスカルが沈んだと思ったらまたまた新たな敵??
セイザーX人気あるなあ。もしかしてもう1クールいくのか?
未来世界との接触を立たれたセイザーX、そしてブレアードの行方は?
……坊主になって修行になんか旅立たないでくれよ、ブレアード。