相方は「マジンガー」が好きだったという。だが頭の中ではマジンガーとグレンダイザーとグレートマジンガーがごっちゃになっているらしい。
「馬がでてきた」とか言う。
馬がでてきたんなら「グレンダイザー」ではないかと思う。たしか北海道の牧場が舞台?だったからだ。
そこでマジンガー、グレートマジンガー、グレンダイザーについて講釈を垂れる。
マジンガーの最終回で負けてしまった甲児くんを救うのが、グレートマジンガー操縦する鉄也さん。甲児くんより幾分年上の彼は、実は行方不明だった甲児くんのお父さんに育てられた戦闘マシーンだった。
甲児くんはそれまで父を独り占めしていた鉄也に激しい憎悪の念を募らす。鉄也は鉄也で、それまで父とも慕っていた兜博士の元に実の息子が現れたことにより、親子の間柄を見せつけられやはり嫉妬する。
この二人の間には父を挟んだ激しい感情が存在、いろいろと軋轢を起こす。
しかし最終回、鉄也をかばって兜博士は死に、責任を感じ、また博士に殉じるために鉄也も特攻して自爆、あとには甲児一人がのこされる(TV.漫画ごっちゃになってます)。
最愛の父と、憎みながらも惹かれていた鉄也の死に、傷心の甲児は弓教授に引き取られアメリカへと留学する。
(この弓教授は甲児の祖父の愛弟子、敵だったドクターヘルは実は甲児の祖父のよきライバルだった。ドクターヘルは甲児の祖父と一緒の研究を夢見てたのに、祖父は弓教授に心移りしたので、その嫉妬が機械獣を操り日本征服へと促した。まあガンダルフとサルマンの関係ですね。でなきゃあれだけ執拗に甲児を狙わないでしょう。甲児に祖父の面影を見てたのね!)
ところがほどなくして北海道にやたらUFOが飛来する話を聞き、調査の為に甲児が北海道にやってくる。
そこで出会った一人の青年、大介さん。落ち着いたものごし、優しいまなざし、そして美形。この大介さんは実はフリード星の第一王位継承者、自星が侵略されたので地球へ避難していたのだが、その身柄を狙って侵略者が攻めてきたのだ。
自分のために地球を、そして甲児くんを危険にはさらせない!
大介はデュークフリードとなり、グレンダイザーを操り敵を倒す。
今まで熱血で男らしかった甲児くん、デザイン自体は永井豪なので、やんちゃ系の目の大きなかわいこちゃんだったのが、荒木伸吾キャラデザでそのかわいさに磨きがかかる。
手足はきゃしゃで腰は細く、顔も幼くなりまるでバンビちゃん。
冷静で美形の年上とかわいくてやんちゃな年下といったら、もうBLですよ。そうなのです、甲児は一目で大介に心を奪われ、また大介も甲児の明るい性格とその可憐さに惹きつけられるのです。
もう二人の世界です。メロメロです。
「大介さん!」
「甲児くん!」
「大介さん!」
「僕のバンビーナ!」
これがデフォルトです。TVで毎回やってます。何度も大介さんは危機に陥り、甲児くんが助けに行っては危機に陥り、そしてグレンダイザー発進です。地球の未来はどうでもいいんです、甲児くんを守るためにフリード星の守護神グレンダイザーは立ち上がります。
途中でブラコンの妹マリアフリードが出てくるんですが、このマリア、敏感に甲児と大介の関係に気づき、なにかというと二人の間を邪魔します。問題を巻き起こすトラブルメーカーとなります。
「おにいさまはフリード星の王になるのよ! たかが地球人のあんたに本気なわけないでしょう!」
「大介さんは大介さんだ! デュークフリードなんて知らない! 俺たちは地球で幸せに暮らすんだ!」
最終回では敵の総攻撃を前に大介さんは特攻をかけようとするんですが、甲児が気づいて命懸けでそれを止めたりする。やがて敵を打ち負かした後、大介はデュークフリードに戻りフリード星へ帰る。
自分のわがままでデュークフリードの未来にはどめはかけられない……甲児は涙を隠してデュークフリードを見送る。
でもいつか必ず戻るとデュークフリードは甲児に誓うのだった……
というレクチャーを受けてスパロボをやった相方、甲児くんを見て
「ぜんぜんバンビじゃないよ?!」
当たり前です。バンビーナ甲児はグレンダイザーのときのみのオプション装備なんですから。
……当然上記の話はBL仕様に捏造されています