サンシャインで「国際化石鉱物ショー」が3日間開催されるというので行ってきた。
ショーといっても鉱物・化石の展示即売も兼ねている。
しかし、おそらく商売ではなく、好きで集めているんだろーなという出品店はどこかコミケの匂い
がする。
石という美しくて不思議で複雑なものにとりつかれる気持ちはわかる。
自然のものは全て美しくて不思議で複雑なものなのだが、石は見た目ではわからない部分もあ
る。
割ってみて、もしくは削り出して、あるいは掘ってみてはじめて見つかるというのが
「私だけの!」という部分で興奮を呼ぶのだろう。
それはあたかも神田の古書店街でついに出会った!と古書を手に叫ぶのと似て………ないか。
私も自分のブラウザに鉱物・恐竜などのお気に入りをいれている人間である。いつかはカナダのバーチェス博物館へ行きたいと願っているし、カンブリア生物のフィギュアなら集めてもイイかなと狙っている人間だ。三葉虫がぎっしりつまった化石などをみるとぞくぞくする。
残念ながらカンブリア紀生物の出品はなかったが、生物の化石もかなりあってけっこう楽しめた。
特筆すべきはグリプトドンの化石。
こんなでかいアルマジロがのそのそ歩いてた大地を想像するだけで楽しい。
自重で動くのもたいへんだったろうに、生息できるだけののんびりした世界だっ
たのだろう。
残念だったのは目玉である「鉱物ツリー」だ。鉱物ツリーってからには木の
部分も鉱物で構成してほしかった。鉱物が吊り下げられているだけでは鉱物
ツリーではないだろう。
今回はじめた知ったものの中に、巻きが異常なアンモナイトというのがあった。貝の形にうずまいているじゃなくて諸星大二郎の描くような異様な形のアンモナイトだ。主に日本・それも北海道で多く出土するというそれは、日本天然記念物だった朱鷺が、学名が「ニッポニア・ニッポン」という誇らしい名前であるのと同様、「ニッポニテス属」と属名がつけられている。
どうも異形な形に惹かれるようである。このニッポニテス属のびっしり載ったパンフレットをマクドナルドでグラコロバーガーを食べながら眺めている女というのはちょっとイヤかも。