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2003年08月 アーカイブ

2003年08月01日

戦場のピアニストと彼女


 「戦場のピアニスト」「猟奇的な彼女」
 どういうくみあわせなんだか。
 前者は第2次大戦のユダヤ人のホロコーストを、
 後者は現代勧告の恋愛ドラマを描いたもので、この落差はすごかったな。

 池袋新文芸座。入ったのははじめてだったけど、
 さすがに映画好きのための映画館だけあって座席も広く椅子もよく、五時間の長丁場にもたえられた。9日にはオールナイトにいく予定だけど楽しみ。

猟奇的な彼女は以前観たことあるので安心して観ていられた。今回は相方と行って、涙もろい彼女が果たしてどこまで耐えられるかと思ったら、もう半ばくらいから泣いていて、映画が終わったあとは目が腫れていた。

そして「ピアニスト」。これは………うーん、すごく、こう、神経にくる。車椅子に乗っていて立てない老人にナチス兵が「立て」と命じて、立たなかったから四階の窓から投げ落とす………。これがまず最初のショッキングなシーンなんだけど、前に座っていた婦人が思わず、といった感じで悲鳴をあげていた。私も上げたかった。
ごろごろ死体のころがる映画。人間を人間としてみない人間の映画。死体の山を焼いているそばでサンドイッチを食えるようになる人間の映画。とても簡単なのだ、相手を人間として見なくなるのは。
戦争に関してはいろんなからまりがあるから一人の責任にはできないと思うが、ホロコーストに関してはたった一人、ヒトラーのせいだ。ヒトラーの妄想のせいだ。この点に関してだけは彼は狂っていたのだと思う。ある種族を絶滅させようなどというのは………。

しかしこの映画を最後までみた人はラスト近く絶対同じような悲鳴をあげるだろう。
「コート脱げ! コート!」
この謎が知りたい人はぜひ観てください。

2003年08月27日

篠田節子

 田舎に帰っている間、篠田節子の「聖域」を読み返す。
 やっぱり面白い。
 行方不明の作家を探す話だけど、その合間の「作品に取り憑
 かれた」男たちがただのミステリーにはしていない。
 同じく篠田節子「アクアリウム」。
 地底湖でであった不思議な生き物に取り憑かれた男。
 そういえば篠田作品のキャラはみんななにかに取り憑かれて突き動かされているなあ。


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